高森町から世界へ和太鼓文化を発信中

吟遊打人 塩原良さん


今でも自分は「旅の人」。高森町は、和太鼓を打ち鳴らすのに最高の環境だった

塩原さんは、伊那市を拠点に活動している「田楽座」で13年、座員として在籍したが、高森町支援センターの方が和太鼓教室に通っていたというご縁もあり、20年前に移住してきた。
劇団から独立し「吟遊打人」として活動を始めた頃は大変だったそうだが、周囲の人たちは、程よい距離感を持ちつつも大事にしてくれたそう。
「移住してきた当時は朝起きると玄関先に野菜が置いてあったりしてね。とても良くしてくれています。今でも自分は「旅の人」と言われるんですよ。」と笑う。
そんな「旅の人」である塩原さんの活動は、国内にとどまらない。
昨今のインターネットの発達により、文章や映像まで瞬時に世界発信できる時代となった。
「南信州で自分が行っている活動が、ヨーロッパまで詳細に伝えることができる」と語る塩原さんは、数年前にインターネットでつながった友人からの依頼で、一昨年・昨年とスウェーデンでの演奏指導と公演を行っている。それまで、塩原さんの先輩が演奏指導と公演を行っていたのだが、体調不良でその方からの紹介というご縁もあったのだが、
「引き続き、日本人から和太鼓を習いたい」という理由もあったという。

「橋北新囃子」の爆誕と、次回「飯田お練りまつり」で国際色豊かな和太鼓グループを!

コンクールでの優勝歴もあり、全国で和太鼓を打ち鳴らす塩原さんだが、実は創作活動もおこなっている。
2016年に開催された「飯田お練りまつり」。その中で飯田市内の橋北地区からの出し物では「橋北屋台囃子」が演じられたが、今回は古い音源からの譜面おこしから関わった。また保存会の会長からは、「まるっきり同じものを復活させるつもりはない。新しい曲にも挑戦し、未来に継承していきたい」との声を頂き、それをベースにした「橋北新囃子」を作曲した。
大好評を頂いた「橋北新囃子」だが、塩原さんは既に次の祭りに向けて動き出している。
「9年後のリニア開通について、市のリニア推進課の方からの話を聞いて、インバウンド需要について考えていると思ったんです」という。
そう考えた塩原さんは、和太鼓で交流のあるスウェーデンの知人とある企画を立てている。
「橋北新囃子を、スウェーデンの団体で講習する。一定のレベルになったら『免許皆伝』として証書を渡す。そうすれば、彼らが『本場の人からお墨付きをもらった』ということで国内にアピールできる」と語る塩原さんだが、狙いはその先にある。
「それで興味を持ってくれた人に『皆さんも免許皆伝をもらって、数年後に行われる日本の祭りで、一緒に太鼓を打ち鳴らしませんか!』という企画を立てて、次のお練りまつりまでに実現すれば、国際色豊かな団体の出し物になって、話題性もでるし面白いと思うんです」

未来を見通した形で、和太鼓文化が南信州に根付いてくれれば

次の「お練りまつり」に向けて、とてもワクワクするような企画を温める塩原さんだが、「和太鼓文化を次世代に繋げる」ということは、常に考えていることだという。
復活させた「橋北屋台囃子」だが、次の祭りは7年後ということもあり祭りが終わると辞めてしまう人も多くいた。また、練習の音についても苦情が寄せられたという。
「祭りの前だけではなく、常にアピールをしないと、次世代に繋いでいけないのではないか?」と考えたそう。
歌舞伎・獅子舞・浄瑠璃・神楽・・・どれも演奏に和太鼓が入っているが、「和太鼓の演奏」という単独文化としてはなかなか無い。
「これからは、新しい形として伝えあったり見せ合っていければ」と語る塩原さん。
スウェーデンの和太鼓団体との交流もその一つだが、「高森町を拠点として、和太鼓文化の発信ができれば」との夢がある。
合宿施設や温泉、和太鼓を奏でるには最高の環境がここにはある。
『南信州に行って、和太鼓を体験で来て良かった』と思って貰えるようになりたい。例えば、和太鼓の製作や和太鼓を使ったリハビリ、ハンディキャップを持つ子ども達への普及。教える、学ぶことをshowとして、舞台として楽しんでもらうことができる環境が南信州にできれば、全国の和太鼓サークルが練習に来ると思う。」
「自分一人の力では出来ない。色々な人に声をかけて協力しあいながら、企画を形にすることができたら楽しいですね」と笑う塩原さん。
高森町発、和太鼓文化の情報発信。これから益々、塩原さんの活躍に注目です。

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取材先:信州たかもり熱中小学校校舎にて

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「もういちど7歳の目で世界を」をキャッチフレーズに日本全国へ展開を続ける大人の社会塾、熱中小学校。長野県内、また中部地方でも初の熱中小学校として開校したのが、私たち「信州たかもり熱中小学校」です。